おもいっきりDON

鳥居みゆき漫才協会のイベントにいる昭和のいる・こいるを直撃インタビュー。中学のとき寄席でのいこいを目撃して「こんなに自由にやっていいんだ」と演芸に目覚め、以来リスペクっているという鳥居だったがインタビューは例の如く鳥居が答えようがない質問をぶつけるという会話の成り立たないことを前提としたインタビュー。私は今日までこれはインタビューの名を借りた鳥居のひとり演芸コーナーであると通り一遍等な凡庸な受け取り方をしていた。だが今日間違いに気がついた。これは新しいインタビュウの形である。鳥居は一見取り付く島のないような立ち居振る舞いをしながら実は一瞬にして相手の懐深く飛び込む高度な技術を動物的な直感で身につけているのである。
鳥居が突拍子もない質問を相手に浴びせる。相手は意表をつかれ一瞬ひるむ。だがそこはあらゆる面で秀でたタレント。動じる素振りを見せず反撃を試みる。多くは自分の関わるイベント等の告知である。鳥居の奇矯な振る舞いを無視し告知に徹しさえすればよい。だが鳥居の質問はあさっての方向を向いているようでダジャレでその告知にかかっていることが多い。それにあとからタレントは遅れて気付くのである。そうなればもう鳥居の独壇場である。タレントは思いがけない状況の連続で己のすべてをさらけ出さずにおれないのだ。
でもそんなことどうでもいいんですけどね。