爆問学漫

浦沢直己のアトリエを爆笑問題が訪問。なかなかタメになったので完全文字起こししました。
浦「たまに下書きいらないときがある。下書きの迷いがないミスがないっていう」
田中「ゾーンに入っちゃったみたいな」
浦「わあ漫画の神様降りてきちゃったよみたいな」
太田「すごいっすね〜〜。でもそのスゴさが伝わってこないっていうのがまた達人の技ですよね。全然普通の絵になってるのが。ジョジョとかと比べると全然魅力ない。初期のころは絵に情熱あったけど今ないでしょ」
浦「次の日すごい具合悪くなる。限界越えてるんだね」
太田「尿検査してもらいましょう」
浦「(20世紀少年の)犯人捜しはおもしろく描きすぎちゃった」
太田「いろいろ言われたでしょうあの結末は。伊集院とか宇多丸とか町田智広とか、ケチョンケチョンでしたよ」
浦「聞いてない。たまたま会った人がいい人ばっかだったのか」
太田「偉くなりすぎちゃったんだな。センセイは。それでまわりがヨイショする人ばっかになっちゃった。結論つけて欲しかったんだよね」
浦「結論つけてあるじゃん。ダメ?」
太田「ダメでしょあれじゃ。宇多丸が言ってたけど、映画がダメなのはやっぱ原作がダメだからしょうがないって。ともだちの正体捜しもヒドいけどもうひとつのテーマであるケンヂの自己実現、あれはただの浦沢センセイ自身の自己愛の強さの現れだって。顔どんどん似てくるし。ロックコンサートであんな気持ち悪い歌うたってみんなが酔い痴れてって、あるわけないだろどんだけ自分が好きなんだいいかげんにしろって」
浦(アシスタントに向かって)「あれいいよなあ?あれで」
アシ「いいと思いますよ。最高っす。打撃最高寝技最高。人生絶好調っす」
田中「高瀬大樹のブログか!!そういえばこないだ手塚さんのドキュメンタリー見たんだけど、考えられないですよねあの人」
太田「異常ですよ手塚さんは」
浦「たまに新しいこと考えたってやってて手塚先生の読み返すともう手塚先生がやっちゃってるじゃんってことがある。キース・リチャーズの言葉に『おれの墓碑には過去の遺産を未来に語り継いだ男だったって書いてくれ』っていうのがある。そのスタンスっていいなって思って」
太田「キースは、いいギタリストだとは思うけど、やっぱりジェフベックやヘンドリやウエスやジャンゴみたいな革新者ではなかったですからね。イノベーターには成り得なかった・・・・・『20世紀』も、よくあるありがちな設定を全部つぎ込んで興味をつないで無駄に超大作にしちゃったっていうマンガだから。でもそれならあんなクソみたいなオチにならないはずなんだけどなあ。いくらでも過去におもしろいオチのつけ方あって、そこから学べばよかったはずなのに。それが20世紀少年の最大の謎ですね」
浦「おれは漫画は芸術だと思ってるけど、世間的には芸術だと思ってほしくない。ずっとサブカルチャーであってほしい。メインはやりずらい」
太田「マンガの地位を貶めている一番の犯人は浦沢センセイ、あんたなんだよ!!早く気づけよ!!」
 
少し聞きづらいところがあって、間違ってるかもしれません。