『崖の上のポニョ』はどんな内容か推理する。

テーマソングとかCMとかワイドショーの紹介などで少しずつ『ポニョ』がどういった内容なのか、判断する材料が断片的ながら漏れ伝わってきました。全編いっぺんに見せてくれれば少ない材料で歯がゆい思いをして推理するような辛い思いをせずに済むんですが、そこらへんは色々と大人の汚い金勘定とか、思惑があるんでしょう。イヤな世の中です。
そんな抑圧され虐げられた状況ですがない知恵を絞って『ポニョ』の内容を想像して、少しでも作品を見れたような気分を味わってみましょう。それが我々不可触賎民の宿命です。
まず、CMでは「魚の子」であるポニョ(だと思われるキャラクター)が大型魚の大群を操って津波のような大災害をもたらす様が映し出されます。
これは宮崎アニメの歴代のキャラに共通する造形、愛らしい外見とは裏腹に凶暴なパワーを秘めた・・・・・というような要素がポニョにはある、と見て取れました。
おそらくポニョは旧約聖書の神に近い存在なのではないでしょうか。天地を創造した創造神でありながら驕り高ぶり堕落した人類に大災害という鉄槌を下す「荒ぶる神」。
さらに「崖の上にやってきた」という歌詞。崖の上というシチュエーションは当然ながら2時間サスペンスを意識したものでしょう。ポニョはおそらくドラマの終盤、崖に追い詰められて裁きをうける。ということは上位の神、ゼウスとかポセイドンとかによって。歌詞に「丸いおなかの元気な子」と歌われていることからポニョは子供。神の子ですから、おイタをして上位の神からお仕置きされるという、そんな筋書きなんじゃないでしょうか。まず間違いないでしょう。

まとめると、洗面器の中でアクロバテックなジャンプを披露して少年を喜ばせているポニョ、愛らしい姿で少年の家族の一員として迎え入れられます。前半はのどかなファミリー向けアニメ。それがポニョが凶暴な一面を現してから恐怖に彩られたホラームービーに一変する。暴れ回り破壊と殺戮のかぎりを尽くすポニョ。「元気な子」。つまり、ポニョには悪気はない。ただパワーが有り余っているだけなのだ。その神の子のパワーが悲劇を生む。
CMで津波の上に立ち魚の大群を操るポニョの表情はただ無邪気な子供の顔。汗ひとつかくでもない。パワーが尋常ではないのだ。ポニョの地上での狼藉にやっと気づいたオリンポスの神々はポニョを鎮めにかかるがポニョは遊んでもらっているのと勘違い、さらにはしゃぎまわる。空は雷鳴が轟き地は割れすべての活火山は溶岩を空高く吹き上げ地上は完全に荒廃しいきとし生けるものすべて死滅する。遊びつかれたポニョが行き着いた場所は崖の上だった・・・・
そんなアニメです。たぶん。