AKさんからの投稿を転載

QJ A.K. 2005/12/22 16:19

クイックジャパン:最新号内村特集。高須がウっちゃんにロングインタビューしてます。私も以前この掲示板で”空虚な中心””ゼロ記号”としての内村論を書きましたが(運動の中核にあって運動の作動を促すがそれ自体としては無であるところのゼロ記号という趣旨)、高須もウっちゃんのイメージは良い意味で無色透明なので変に色がつかないというものだったそうです。お笑いは時代に淘汰されますので、数字が取れなくなったら打ち切りというのは仕方ないですが、”笑犬”や”内P"を打ち切ってなにか新しいお笑いの可能性へ繫がったのかというと、疑問を呈せざるを得ないですね。内がまたひょーひょーと何か始めてくれることを密かに期待してます。(ゼロ記号自体が何かを始めるというのは矛盾ですが。)

ということで、今年のベスト○○、映画編:

1位:カナリヤ  塩田明彦監督
いわゆるオウム物(そんなジャンルあんのか?)。新興宗教であれ、既成の”まともな”社会であれ、価値体系に入る(象徴界への参入する)ことの暴力性は不可避なのかを問いかける意欲作(ほんとか?)。強く印象に残ったのは確かでした。

2位:ミリオンダラーベイビー  C・イーストウッド監督
米国低所得者層の価値観、尊厳と死、(イーストウッドのライフワークたる)義の問題、等々極めて複雑なテーマ群をみごとにまとめ上げ、男の背中を見せ付けて去っていきました。脱帽。

3位:スターウォーズ エピソードIII
シリーズがはじめて公開されたとき、小学校低学年だったですが、当時は”スターウォーズは全部で9作作られる予定”と言われ、自分の映画人生はこのシリーズを見続けることだと
確信したあのときから約30年。全6作になりましたが、とりあえずやっと完結。すっきりした。

4位:アワーミュージック  ジャン・リュック・ゴダール
今回も心地よく眠らせて頂きました。ゴダールのことを下手に語ると袋叩きに合うので言えませんが、音楽のセンスはずば抜けて素晴らしいです、いつも。

番外:亀は意外と早く走る  三木聡監督
今年純粋に一番楽しめた映画。だったらなぜ1位にしないのか!それは僕がチキン野郎でゴダールとか出しといたほうが通っぽく思われると邪念が働いたからです。僕はチキンです。亀のほうは半分皮被ってます。